中国の医学と考えられがちな漢方医学は、日本で独自に発展してきた医学なのはご存知ですか?
6世紀の仏教など大陸文化が導入されたときに日本へやってきました。それを基礎として長い歳月をかけて改良を重ねられてきて現在の形へと成長していきました。
漢方には、現代で一般的に主流となっている薬とは違ったメリットがあります。
このページでは、日本で育った漢方の特徴やメリットについてご紹介いたします。
【漢方薬の特徴】
漢方薬は原料に化学物質がなく、天然のものを使用しています。
漢方に使用している天然のものというのは、生薬(しょうやく)とよばれている植物・動物・鉱物を材料にしたものです。
代表的な生薬としては以下の種類があります。
利尿作用があり香辛料として有名なウコン。
胃腸の健康や疲労回復などによい人参。
食欲不振や吐き気などに効果が期待できる生姜。
胃薬や頭痛・めまいの改善などに用いられる薄荷。
咳をしずめたり、痰を取り除く甘草。
風邪薬の材料としてもお馴染みの葛根。
のぼせ・熱っぽさを和らげる菊花。
のぼせや胃腸に良いとされているクスノキ科の桂皮。
消化を助け、胃腸の調子を整える山査子(さんざし)。
冷え性や産後の疲労回復など、女性の健康に良いとされる芍薬。
キノコの一種で、滋養強壮の効果が高いとされ、がん治療の現場でも注目されている霊芝。
食欲増進や胃腸の健康に作用するみかんの皮・陳皮(ちんぴ)。
炎症を抑え、熱を下げる目的でつかわれることが多い黄芩。
消炎作用や精神を落ち着かせる作用のある黄蓮。
【漢方のメリット】
漢方は体の体質そのものを健康な状態に戻すための薬で、病院で処方される一般的な薬は症状に対してだけ和らげるための薬です。
漢方には即効性はありませんが、服用し続けることで体全体の体質を改善するために作用します。
また、一般的な薬より副作用が少ないのも漢方薬のメリットのひとつです。
そして、漢方は見病にも効果を発揮することが期待されていて近年注目されてきています。